4000年前からある健康法
現状知られている気功に関する最古の資料は、新石器時代の壷に描かれ ている「亀の呼吸をしている人の絵」です。新石器時代のことですから、4000年以上も前に遡ることになります。古代の人達は、舞踊によって健康を維持し ていたと考えられるので、それが気功の原点に繋がるのではないかと言われています。
紀元前~紀元後に書かれた中国最古の医学書「皇帝内経」にも、「気」と病気との関係について詳しく書かれています。このことからも、2000年以上前の人達は、「気」・「気功」に関して既に認識し、実践していたことがわかります。その後に書かれた中国の歴代医書の中にも、「気功」に関する記述は数え切れないほどあります。
「気功」という名称が初めて使われるようになったのは、1950年代、劉貴珍によって記述された「気功療法実践」が始まりです。
その後、1999年に中国で起こった気功団体「法輪功」による騒動で、中国では大掛かりな集団での気功活動は禁じられるようになりました。しかし「法輪功」騒動後、中国政府としては健全な気功までも消滅してしまうことで一般市民の健康状態が低下することに危機感を覚えるようになりました。実際、1999年に気功活動が禁止されてから、老人の医療費が増加するという変化も起こったことから、中国政府は健康気功管理中心を設立し、気功の普及活動を再開しています。
また、気を扱う方法は、日本でも古くから伝えられてきました。それは、日本由来の古神道や大陸からわたってきて発展を遂げた密教や仏教、修験道などの修行方法の中に秘伝として伝えられてきました。そして、現在では、その一部が手当て療法という形で一般の人でも身につけることができる方法として、広まっています。